今回もお忙しい中、大垣の小周天気功教室におこし頂きありがとうございました。
皆様と、とっても楽しい一時を過ごす事ができました。

今回も前回に続き「小周天法の理論と実際」という内容を掲載させて頂きます。
これは、小周天法を誰にでも簡易に出来るようになるための方法論を矢山利彦氏が研究・開発されたものです。
前回は、「脊髄の歪みの調整と強化」でしたが、今回は「気感の体得」について掲載させて頂きます。

気功法が他の体操や武術と全く異にする点がこの気感の体得にあります。
逆に、この気感の体得がなければ、どんな見栄のする動きでも気功とはいえません。

気感を体得する最も近道は、両手の間に「気のボール」を作る訓練だと考えられます。
「気」のエネルギーが十分にある人は、両手を近づけて間に見えない「気のボール」があるとイメージするだけで、熱感・磁石の反発感・ジンジンする電気感・微細な振動などを、掌に感じる事ができます。
しかし、「気」のエネルギーの足りない人は、直ぐに「気のボール」を作る事ができません。

そこで誰でも「気のボール」を作れる方法を示します。

  1. 両手の指先を親指どうし人差し指どうしと全部くっつけていきます。
  2. ゆっくり指先を5CM位離して向かい合わせます。
  3. 自分の指が親指だけになったと思って、親指の先に軽く意識を集中して指先をゆっくり動かすと、指先がムズムズした感じや指先がみえないゴムで繋がったような感じが生じてきます。
  4. 次は人差し指だけが自分の指だと思って、同様に指先の「気」を繋いでいきます。
  5. こうして次々に指を1本づつ繋いで小指まで繋いでいきます。
  6. 今度は親指と人差し指の2本を繋ぎ、次に親指・人差し指・中指の3本を繋ぎ、4本5本と指先を全部「気」で繋いでいくのです。
  7. こうして5本の指が繋がったら、全部の指をゆっくり動かすと、指全部が繋がったような感覚が生じてきます。
  8. 片手の親指と小指を近づけるように動かすと、掌の中心部の労宮という部位に、軽い緊張感やムズムズした感じが生じてきます。
  9. この感覚を頼りに労宮に意識を集中して、左右の労宮を繋ぎます。
    労宮を繋ぐのは、指先を繋ぐよりも少し訓練が必要かも知れませんが、この労宮は「気」を出したり入れたりするのによく使うポイントになるので、この訓練は必ずやったほうが良いでしょう。
  10. こうして全部の指先と労宮がそのまま手や指をゆっくり動かす事によって、繋がった感覚を強化していきます。
  11. 指先や労宮を繋いでいる意識をフッと外すと、両手の間に見えない「気のボール」が感じられる筈です。

両手と言う人間の最も知覚の発達した部位に「気」の感覚を体得できたら。「気」の世界に一歩足を踏み入れたことになります。
この両手の間に「気のボール」を作る事は、初歩の訓練ではありますが、将来手を「気」の情報の入力、「気」のエネルギーの出力の端子として使う事になるので、非常に重要な訓練です。

今日は、ここまでにします。
次回は、「気のボールの強化と運行」について説明します。
今日もお忙しい中大垣の小周天気功教室におこし頂きありがとうございました。